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新社会人必見!仕事で役立つ「メモの取り方」と「メモ用ノートの選び方」!
● 情報の整理
会議での発言や資料の内容をすべてメモに取ることはまず不可能でしょう。そのため、メモを取る際は必然的に情報を要約して整理することになり、そのなかで“情報をまとめる力”も培われます。また、アイデアをメモする際には出てきたキーワードとキーワードを結びつけて新しいアイデアを導き出すこともできます。このように、メモは必ずしも備忘録のためだけのものというわけではなく、創造的な作業でもあるのです。
● 情報の共有・見える化
メモと聞くと「自分のためのもの」という認識の人も多いかもしれません。もちろん自分が忘れないため、あるいは自分のアイデアをアウトプットするためなど、自分のためにメモを取ることは多いです。しかし、メモを取ることで情報を見える化でき、ほかの人たちに共有できるようにもなります。● その他の目的・メリット
打ち合わせや面談でメモを取っていると、「話をきちんと聞いてくれている」という印象を与えられるため、それが相手の安心感や信頼感にもつながります。また、メモを取っておくことで移動中に内容を確認できたり、その内容に思い出したことなどを書き加えたりもできます。メモを取ることでさまざまな付加価値が得られるからこそ、ビジネスパーソンとしてはしっかり習慣化していきたい作業です。備忘録や情報共有などで活躍するメモですが、やってしまいがちなのがメモ帳やノートになぐり書きしてしまうこと。字が読みにくかったり、読む順番がわからなくなったりしてしまうと、せっかくのメモが上手く活用できなくなります。だからこそ、メモの取り方がとても重要になってきます。
それでは、効果的なメモの取り方にはどんな方法があるのでしょうか? 次の項目から、ビジネスで役立つメモの取り方を見ていきましょう。
● タイトル・日付・場所を記入する
まずは、そのメモがどんな内容のものかわかるようにタイトルを記入しましょう。同じく、日付や場所も記入します。基礎情報を記入することで後から見返す際に情報が探しやすくなります。また、会議や打ち合わせなどのメモであれば同席した人の名前も記録しておくことで、参加者に情報共有するときの共有漏れなどを防げます。● 要点をまとめる
会議での発言や資料の内容を一言一句漏らさず書き留めることはとても難しいです。また、一言一句漏らさず書こうとしてまとめたメモは要点がつかめなかったりして、ポイントを読み解くのに時間が掛かる恐れもあります。そのため、メモを取る際は重要なポイントやキーワードなどに絞って書き留めましょう。● 余白を十分に取る
ページを埋めるようにひたすらメモを書くのではなく、余白をしっかり設けます。メモが見やすくなるうえ、気づいたことや思い浮かんだアイデアをあとから余白スペースに追記できるようにするためです。● 色分けをする
メモを見返すときのことを考えて、ボールペンの色を使い分けるのもおすすめです。黒……基本の色
赤……重要事項や緊急性の高いこと
青……自分の意見・疑問点・アイデアなど
色を使い分けることで重要なポイントが一目でわかるようになり、ほかの人と共有する際にも読みやすい親切なメモになります。
議事録のメモの書き方については、以下の記事で紹介しています。
議事録の効率的な書き方を解説!議事録のメモが追いつかない原因と対策とは
● 5W1H
特に新社会人や転職したばかりの人は、上司から仕事の説明や指示を受けるケースが多いもの。そんなときは「5W1H」を押さえてメモを取ると、漏れなく仕事に取り組めるでしょう。次のポイントを意識してメモを取っていき、指示や説明のなかで抜けている項目があれば上司に確認します。Why(なぜ):なぜその仕事を行うのか
Who(誰が):自分のみで行うのか、誰かと一緒に行うのか
When(いつ):いつまでに行わないといけないのか
Where(どこで):どこで行う仕事なのか
How(どのように):どのように仕事を進めるのか
● 5W2H、5W3H
会議や打ち合わせでの情報をより正確に漏れなくまとめるうえでおすすめなのが、5W1Hを応用した「5W2H」や「5W3H」というメモの取り方です。「どのように」という手段を表す「How」を掘り下げていくことにより、さらに具体的なメモを取れるようになります。5W1Hに「How much(いくら)」あるいは「How many(いくつ)」の“いずれか”を加えたもの
【5W3H】
5W1Hに「How much(いくら)」と「How many(いくつ)」の“両方”を加えたもの
● PREP法
PREP法とは「結論」「理由」「具体例」「まとめ」の4つの要素を明確にする手法のことです。結論から書き始めるため、読み返したときに要点がすぐつかめ、内容を理解しやすくなります。P=Point(結論)
「例:新製品発売に向けて大規模なPR活動を実施する」
R=Reason(理由)
「例:テレワーク需要により、現在〇〇への注目度が非常に高い」
E=Example(具体例)
「例:調査によると、20代男性の70%が類似製品の購入を検討。この機会に新製品の認知拡大をねらう」
P=Point(まとめ)
「例:PR方法を検討のうえ、A社への協力要請を行う」
● 9マス発想法(マンダラチャート)
ひとつの言葉から連想されるものをメモしていき、アイデアを広げていく方法です。頭のなかで考えるだけでは思い浮かばないアイデアがひらめくきっかけとなるため、多くの人が活用しています。①図のように、9マスをつくる
②中心のマスに広げていきたいアイデアをメインテーマとして記入する
(例:「家庭で使いやすいメモ帳」)
③周囲のマスに、連想ゲームのようにアイデアを広げていきます。このとき、思いついたものは遠慮なくどんどん書いていきましょう。
(例:「濡れても使える防水性」「子供のおつかいに便利」など)
④9マス埋まってさらに広げていきたいキーワードがあれば、今度はそれを中心のマスに据えてアイデアを広げていきます。
「方眼罫」を使うと、マス目をキレイに書くことができます。
● マインドマップ
マインドマップも発想を豊かにし、アイデアをふくらませるのに効果的な手法です。ひとつの言葉から連想するキーワードを書いていく点では9マス発想法と同じですが、マインドマップではアメーバ状に言葉をつないでいきます。①広げていきたいアイデアをメインテーマとしてページの中心に記入
②メインテーマに関連するアイデアをアメーバ状に広げるように書いていく
③「②」で広げたアイデアをさらに広げていく
発想を自由に膨らませるマインドマップには、「無地」を使いましょう。
思考は横に広がると一般的に言われているので、横長のノートだとよりアイデアが膨らみやすいです。
議事録からアイデア出しまで、さまざまなビジネスシーンで活躍するノート。どうせなら自分が使いやすいものを選びたいですよね。ノートを選ぶときには、次のポイントをチェックしてみてください。
ノートやメモ帳には主に「リング製本」「パッド製本」「糸綴じ製本」などがあります。
「リング製本」では紙がリング状の金具で綴じられているため、紙を360度折り返すことができ、手に持ったままメモを取りやすいというメリットがあります。
「パット製本」では、付箋のように紙の1辺が糊で綴じられているため、紙を一枚一枚簡単にはがせます。そのため、伝言メモを書いて人に渡したり、書いた内容をスキャンして保存するときにも便利です。
複合機の使い方や電話の伝言など、日々のちょっとした細かい備忘録であれば、PCと一緒に使えるような場所を取らないコンパクトサイズのものが良いでしょう。
議事録やアイデアメモとして使うならば、ある程度の情報量を書き込めるB5サイズやA4サイズなど、大きいサイズのほうが使いやすいです。
罫線の種類として、「横罫」「方眼罫」「無地」などがあります。
箇条書きや文章を書いていくことが主な目的なら、「横罫」を選べば罫線に沿って文字を書くことできれいに見やすいメモをつくれます。同様に「方眼罫」も見やすいメモをつくるのに便利で、マス目になっているため縦のラインも揃えやすく、図を書くときにも便利。9マス発想法を試すときにマスをきれいに書けるでしょう。
また、「無地」であれば自由にページをレイアウトしやすく、マインドマップもつくりやすいです。イラストや図などビジュアルでアイデアをメモしたいという人にもぴったりでしょう。