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仕事の効率が上がるノートのまとめ方とは?メモを手書きするメリットも解説
メモしたい内容を、簡単に記録できるのがデジタルの特長。その反面、内容が記憶に残りにくいのが欠点です。手書きしている間は集中力が保たれるため、メモの内容が記憶に残りやすいと言われています。しかし、デジタルデバイスだと、メモをするのにそこまでの集中力を必要としません。
記憶に残りにくいと、「気が付いたら資料の提出期限が過ぎていた」「伝えておかなければならないことを忘れていた」というミスも起こりやすくなります。
ノートにメモを手書きする方法なら、こうしたデジタルの弱点をカバーできます。ノートにメモを取るメリットは、主に3つあります。
● メリット1:その場で情報を整理するので記憶に残りやすい
ノートへの手書きは、情報を形(文字)にするのにデジタルより時間がかかるため、要点を整理してからまとめる必要があります。実際、メモを取る際には「いつ(いつまでに)」「何を」「誰に」「なぜ」「どのように」といった5W1Hを整理しながら書く人も多いでしょう。つまり、ノートにメモを取るということは、「その場で自分向けに情報をわかりやすく下準備する」という行為なのです。ノートに書いた内容が一度頭に入るので忘れにくくなり、その後の活用もしやすくなります。
● メリット2:頭のなかと連動して新しいアイデアや気付きが生まれやすい
ノートに書き込む作業を通して情報を頭のなかに入れていると、その情報と連動して新しいアイデアや気付きが浮かんでくるようになります。たとえば、営業先へ行く日時やアジェンダをメモするだけで、「持っていけば役立ちそうなもの」「先に聞いておくと効率がよい確認事項」「他の案件とリンクしそうな営業提案」などを思いつくかもしれません。そうして広がったメモをノートに書いておけば、次なるアイデアや気付きの種にもなるでしょう。
● メリット3:記憶をよみがえらせやすい
スマホなどで取るデジタルメモは、文字だけで完結しがちです。文字だけがびっしり並んだメモでは、あとで内容を思い出すまでに時間がかかるかもしれません。最近では、スマホなどのデジタルデバイスでも図や絵などを使用できます。しかし、急いで情報を整理したいときには煩わしさを感じるケースもあるでしょう。手書きなら、図や記号、表などを用いてイメージをすぐにまとめることができます。筆跡や書き方などから当時の状況を思い出しやすいのも、ノートへ手書きをするメリットと言えるでしょう。
受電対応時、電話相手の企業名や担当者名の漢字がわからないこともあるでしょう。そういった場合は、カタカナでいいので読み方をメモしておきましょう。読み方がわかれば、自分以外のスタッフが折り返し電話をする際も失礼なく対応できます。
商談や会議の内容をすべてノートに書こうとすると、たいていは書くことに集中しすぎて、考えることができなくなります。書記として参加しているならともかく、そうでないならメモに集中しすぎず、できるだけ要点をまとめるようにしましょう。
要点を絞るポイントは、先述した「5W1H」です。この視点を押さえておくと、情報の過不足に気づきやすくなるため、確認や伝達のミスが減るでしょう。
日時
9月20日 13時~14時
参加者(オンライン)
株式会社■■:A様、B様、C様
▲▲株式会社:D様、E様
弊社:Fさん、Gさん、H(自分)
概要
・■■から制作状況の進捗について質問され、打ち合わせで確認した(What)
・来週販売される新商品の追加情報を早めに公開したい要望があるため(Why)
・2日後の正午までに、上記作業のスケジュールを引き直す(When)
・スケジュール作成はFさん対応、Gさんが▲▲に確認を取ってC様に連絡(Who)
・原稿と画像がそろった時点で報告してほしいとのこと(How)
・サイトに投稿する方法を知りたいので、やり方の説明もしてほしいとのこと(How)
会議やプレゼン、研修などのノートでは、ページの上端から下へ向かって話された順にメモを書く人も多いのでは? しかし、アイデアを出したり検討したりするときは、はじめにページを3分割(縦でも横でも可。見開きを1ページと考えるのもあり)し、3つのブロックでそれぞれ情報を書き分けるのがおすすめです。
このようにまとめると内容の全体像がつかみやすくなり、自分なりのアイデアが生まれやすくなるでしょう。
ビジネスの場面では、「妙に気になる言葉」が出てくるものです。意図がわからなかった言葉、「含み」があり確認しておきたい言葉、キャッチーで提案書やレポートに使えそうな言葉は、吹き出しやカッコ書きなどで目立つように記録しておきましょう。もしかしたら、あとで新たなアイデアや解決のキッカケになるかもしれません。
誰が言ったのかによって、意味が変わってしまうこともあります。発言者の名前も書いておくとよいでしょう。
日付も忘れずに記入、できればキーワードも
日付が書かれていないと、あとでノートを読み返すときに探し出す手間がかかります。ルーズリーフなどに書いた場合、一度バラバラになってしまったら、どれがその日のメモなのか見分けられなくなるかもしれません。手書きのメモには忘れず日付を記載しましょう。
“仕事ができる人”のノートは、一目で書かれていることの全体像をとらえられるように「わかりやすく」書かれています。「パッと見」でわかるノートにするためには、ちょっとした書き方のコツがあります。
● 「文字以外」でまとめる
文字だけのノートでは、後からどれだけ読んでも頭のなかにイメージをつくりにくいもの。そこで、図形や表、イラストなどを使ってまとめましょう。四角や丸、矢印などの図形を使ったフローチャートは、流れをまとめるのに便利です。担当者と作業内容を一覧でまとめたいなら表がよいでしょう。「あの商品に近いイメージで」などと言われたら、手書きのイラストその商品を描いておけば、いちいちその商品を検索せずに済みます。
● 「余白」を残しておく
ノートは「一度まとめたら終わり」ではなく、何度も見返したり、情報を追記したりすることができます。そのため、最初にノートをまとめるときは、追記するための余白を残しておきましょう。商談1回で受注になるケースもないわけではありませんが、何度も打ち合わせを重ねて受注につながったり、商談を繰り返すなかでオーダーが変わってきたりすることもよくあります。そういった場合、余白に変更点や宿題となっていた確認事項を追記しておけば全体像を整理しやすいでしょう。
ただし、やみくもに色を使ってもわかりにくくなるだけなので注意しましょう。以下のようなルールを決めておくと、あとで見返したときも安心です。
● 自分の感想やアイデアを色分けする
手書きのノートに自分の感想やアイデアを書き込みたいときもあります。すべて同じ色の文字で書いてしまうと、その場で話し合われたことなのか、自分が思ったことなのかの区別がつきません。「商談や打ち合わせの内容は黒で」「自分の発言や考えは青で」「振り返りで上司・先輩に言われた内容は赤で」など、色を使い分けると混乱を防ぐことができます。
● ペンやマーカーの色は5色以内に
10色入りのペンのセットがあったとして、ノートにすべての色を使ってしまうとかえって見にくく、わかりにくくなってしまいます。使用するのは最低3色、多くても5色くらいにとどめ、先に触れたように「どういうときにどの色を使うのか」を決めておきましょう。● 新しいメモは新しいページから開始する
新しいメモを書き始めるときは、前回のメモを書いたページの続きに書かず、新しいページから始めましょう。同じページ内に2つ以上の異なる場面のメモが混ざってしまうと、探しにくくなってしまいます。「もったいない」と思わず、思い切って新しいページを使いましょう。ノートの罫線の色が濃すぎると、文字や絵や記号など、書いたものが目立ちにくいことも。ノートの罫線は、モノクロでコピーをとったときに写らない程度の濃さのものがおすすめです。罫線がない無地のノートや薄い方眼のノートを使うのもよいでしょう。
マルマンのノートでは、『ノート ニーモシネ A4 N180A』がおすすめです。シンプルかつスタイリッシュなデザインなので、ビジネス使いにもピッタリ。横型5mm方眼罫で、絵を描く際も文字も書く際も、罫線が邪魔になりません。切り取りA4正寸サイズなので、アイデアスケッチなどをスキャンしてデータ化しやすいのもメリットです。
ビジネスにおいては、デスクがない場所でとっさにノートを取ったり、書いたメモを見返したりすることもよくあります。そんなシーンには、持ち運びやすいA5サイズのノートがおすすめです。
マルマンの『ニーモシネ 7㎜横罫センターライン付 A5サイズ』は、センターライン付きのA5ノート。メモと自分の考えを両方書き留めておくのに便利です。