- 読む文具
絵葉書や絵手紙の書き方が知りたい!ルールや季節の題材探しのコツを紹介
絵葉書や絵手紙の魅力は、なんといっても絵と文章で相手を楽しませながら気持ちを伝えられることです。印刷された文章やイラストとは異なり、手書きの絵や文章には送り主の感情や人柄などがにじみ出ます。そのため、相手に対する特別な思いや気づかいが絵と文章から伝わりやすく、受け取った方のうれしさや楽しさ、感動などが増すのでしょう。
両者に明確な定義はありませんが、絵葉書は絵が描かれたハガキにメッセージを書く形式です。どちらかというと、文章のほうが重要な要素となります。一方、絵手紙はハガキなどに描かれた絵そのものがコミュニケーションの手段となるため、長々とした文章を添えることは一般的ではありません。
絵葉書や絵手紙は、遊び心を加えた「読み手とのコミュニケーション」のひとつ。あまり形式にこだわらず、自由に書いてかまわないでしょう。ただし、季節の挨拶状として送りたい場合には、一般常識として文章の形式やタイミングなどのマナーを意識してください。
絵葉書や絵手紙は、遊び心を加えた「読み手とのコミュニケーション」のひとつ。あまり形式にこだわらず、自由に書いてかまわないでしょう。ただし、季節の挨拶状として送りたい場合には、一般常識として文章の形式やタイミングなどのマナーを意識してください。
絵葉書や絵手紙をしたためる際は、ほかの人と比べるのではなく、自身の思いを大切にしましょう。「うまく書けるか心配」という方は多いかもしれませんが、受け取る相手はあなたの絵や文章を技術で評価しようと思っていません。「それも個性」と割り切って書く気持ちが重要です。相手への思いを紙いっぱいに表現すれば、楽しく温かい気持ちになる絵葉書や絵手紙が完成するでしょう。
絵葉書で間違いやすいのが、宛名の書き方です。特に、レイアウトと敬称に注意しましょう。
また、宛名欄からはみ出さないように文章を書くことも重要です。情報量が多い絵葉書では差出人の住所・氏名の記載を忘れやすいため、投函前に再度チェックしましょう。
● レイアウト
裏面に文章を入れる場合は問題ありませんが、宛名面にメッセージを書く場合は注意が必要です。宛名欄がわかりやすくなるように、縦書きの場合は上半分、横書きの場合は右半分のスペースを宛名欄として確保しましょう。また、宛名欄からはみ出さないように文章を書くことも重要です。情報量が多い絵葉書では差出人の住所・氏名の記載を忘れやすいため、投函前に再度チェックしましょう。
● 敬称
宛名を書く際に間違いやすいのが敬称です。恩師や役職のある相手へ送る場合などに「○○先生様」「○○会長様」と「様」をつけてしまうケースがありますが、敬称の直後に「様」をつけると二重敬語になります。手紙のルールが難しいと感じやすい理由に、「拝啓」「前略」などの頭語(とうご)や「草々」「敬具」といった結語(けつご)の存在があります。頭語は文章の冒頭に置く「こんにちは」にあたる言葉、結語は「さようなら」にあたる言葉と考えればシンプルですが、頭語に対応した結語を選ぶ必要性から難しく感じてしまう人も多いのではないでしょうか。「前略の場合は草々」「拝啓の場合は敬具」「謹啓の場合は謹白や謹言など」となります。
ハガキや手紙では、頭語の後ろに時候の挨拶を記す形式が一般的です。長く連絡を取っていない相手に絵葉書を送る際は、「いかがお過ごしでしょうか?」といった安否をたずねる言葉を使うとスムーズに書き出せるでしょう。結びは、「猛暑が続いております。どうぞご自愛くださいませ」のように、相手の無事や活躍を祈る言葉で終えると気持ちが伝わりやすくなります。
なお、「自愛」は体の健康状態に気をつけることを意味する言葉です。「お体ご自愛ください」と書くと「体」が重複するので、書き方には注意しましょう。
ハガキや手紙では、頭語の後ろに時候の挨拶を記す形式が一般的です。長く連絡を取っていない相手に絵葉書を送る際は、「いかがお過ごしでしょうか?」といった安否をたずねる言葉を使うとスムーズに書き出せるでしょう。結びは、「猛暑が続いております。どうぞご自愛くださいませ」のように、相手の無事や活躍を祈る言葉で終えると気持ちが伝わりやすくなります。
なお、「自愛」は体の健康状態に気をつけることを意味する言葉です。「お体ご自愛ください」と書くと「体」が重複するので、書き方には注意しましょう。
「○○の候(もしくは○○の折)、いかがお過ごしでしょうか」といった時候の挨拶に使える代表的な夏の言葉をご紹介します。
・七夕の候
・仲夏(ちゅうか)の候
・盛夏(せいか)の候
・小暑(しょうしょ)の候
・驟雨(しゅうう)の候
・炎暑(えんしょ)の候
・厳暑の候
・残暑の候
・残夏(ざんげ)の候
・晩夏(ばんか)の候
・暮夏(ぼか)の候
・甚暑(じんしょ)の候
・処暑(しょしょ)の候
● 7月の場合
・梅雨明けの候・七夕の候
・仲夏(ちゅうか)の候
・盛夏(せいか)の候
・小暑(しょうしょ)の候
・驟雨(しゅうう)の候
・炎暑(えんしょ)の候
● 8月の場合
・立秋の候・厳暑の候
・残暑の候
・残夏(ざんげ)の候
・晩夏(ばんか)の候
・暮夏(ぼか)の候
・甚暑(じんしょ)の候
・処暑(しょしょ)の候
これからの暑い時期の安否をたずねるコミュニケーションのひとつに、「暑中見舞い」や「残暑見舞い」があります。暑中見舞いは、二十四節気の「小暑」(7月7日頃)から「立秋」の前日(8月7日頃)までの期間に送るのが通例。「立秋」から8月末あたりまでに送る場合は残暑見舞いになるので、覚えておきましょう。
絵手紙に描くモチーフには、時候の挨拶のような決まりはありません。基本的にはなにを描いてもかまいませんが、季節感を出したいなら旬の果物や野菜、季節の花や料理、風景などがおすすめです。
・果物・野菜:スイカ、キュウリ、トマト、甘夏、ゴーヤ、トウモロコシなど
・花:アサガオ、ヒマワリ、ハイビスカス、スイレン、ヒョウタン、ホオズキなど
・料理:そうめん、冷やし中華、枝豆など
・アイテム:風鈴、金魚鉢、うちわ、ビール、かき氷、花火など
思い出や最近の出来事などを絵日記のようにまとめてみたり、目にとまった置物や日用品を描いてみたりするのもよいですね。
・果物・野菜:スイカ、キュウリ、トマト、甘夏、ゴーヤ、トウモロコシなど
・花:アサガオ、ヒマワリ、ハイビスカス、スイレン、ヒョウタン、ホオズキなど
・料理:そうめん、冷やし中華、枝豆など
・アイテム:風鈴、金魚鉢、うちわ、ビール、かき氷、花火など
思い出や最近の出来事などを絵日記のようにまとめてみたり、目にとまった置物や日用品を描いてみたりするのもよいですね。
絵の雰囲気は使う画材によって大きく変わります。よく使われる画材について確認しておきましょう。
● 顔彩(がんさい)
顔彩は、絵手紙によく使われる画材のひとつです。日本画用の絵具に接着剤を混ぜたもので、少し水を加えるだけで淡い色合いを表現することができます。「ぼかし」や濃淡をつけやすいのも特徴。価格も手頃なため、初心者にもおすすめです。● 水彩絵具
パレットに少量ずつ絵具を出して使用する水彩絵具は、自由な色合いを楽しめます。使いやすい反面、準備や片づけ、乾燥に時間がかかることが欠点です。● パステル
パステルは顔料を接着剤で固めた画材で、鮮やかな色合いと伸びのよさが特徴。紙にこすりつけて指で広げると、自然なグラデーションが生まれます。ただし、手が汚れることや重ねると貼りつくことがあるので注意が必要です。● 色鉛筆
色鉛筆は顔彩や水彩絵具のような準備が不要で、手軽に描くことができる画材です。屋外や電車・バスのなかなどでも扱いやすく、油性タイプや水性タイプの色鉛筆があります。水彩色鉛筆は線を描いた後、筆に水を含ませてなぞると水彩画のような表現ができます。ただし、消しゴムを使用する際は紙の風合いが変わる可能性があるので注意しましょう。● その他
ボールペンや墨を使った水墨画、インクとペンを使った方法などがあります。使う紙によって絵の仕上がりも変わります。また、画材との相性も考慮しておかなければなりません。
● 水彩紙
文字通り「水彩」の表現に適した、絵具がすぐに吸収されないように処理された特殊な紙です。鮮やかな色彩や独特の質感を楽しめます。水分を多く吸収するため、乾燥するまでに多くの時間がかかります。● 画用紙
画材ごとに適した紙質があり、好みや使用する画材に合わせて使いやすい種類を選べるのが特徴です。画用紙は水分を吸収しやすいため、水彩絵具にはあまり向かないかもしれません。● 画仙紙
絵画や書道などの作品を描くために使用される特殊な紙で、耐久性が高く、絵具や墨で描かれた絵の保存に適しています。表面は滑りやすいため、筆のコントロールが難しいかもしれません。● 官製ハガキ
一般に使われる郵便ハガキで、贈り物やお知らせに適しています。フォーマットやデザインが統一されていることから、個性的な表現やデザインを求めるのは限界があります。● 細目(ホットプレス)
滑らかな表面で、細い線もきれいに描けます。肖像画やボタニカルアートなどの繊細な表現に適しています。水取りが早く色ムラが出やすいという難しさがあるため、使い慣れるまでは表面を軽く湿らせて使用するとよいでしょう。● 中目(コールドプレス)
荒目と細目の中間の凹凸がある水彩紙です。色が均一に乗りやすいだけでなく、奥行きのある絵を描くことも可能です。幅広い表現に適したオールマイティな紙といえます。● 荒目(ラフ)
表面がでこぼこしていて色に深みが出やすく、陰影の表現に適した水彩紙です。絵を見る角度によって雰囲気が変わるため、風景画などに向いています。絵手紙の魅力は、「型にはまらない自由さ」にあります。好みの画材を使って自分が好きなものや描きたいモチーフを自由に表現し、特別な思いとともに伝えれば、受け取った方に喜んでもらえるでしょう。絵葉書や絵手紙を「暑中見舞い」や「残暑見舞い」などの季節の挨拶状にする際は、送る時期や時候の挨拶などをルール・書き方を事前に確認することをおすすめします。
絵葉書や絵手紙のクオリティを追求したい場合は、上質で種類が豊富なマルマンの紙をぜひチェックしてみてください。
絵葉書や絵手紙のクオリティを追求したい場合は、上質で種類が豊富なマルマンの紙をぜひチェックしてみてください。