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「ゼンタングル」とはどんなもの?書き方や手順、必要な道具などをチェック!
「ゼンタングル(Zentangle)」は、2004年にアメリカのリック・ロバーツ氏とその妻であるマリア・トーマス氏によって考案されました。名前の由来は、「禅(Zen)」と、英語で「絡まる」を意味する「タングル(tangle)」。つまりは、「禅の哲学的・瞑想的な要素とアートを結びつけたもの」といえるでしょう。
ゼンタングルは、白い正方形の用紙(タイル)に黒いペンや鉛筆で点、直線、曲線の組み合わせからなる「タングル(tangle)」と呼ばれるパターンを描いていきます。「点、直線、曲線を描くだけ」という点から、専門的な技術や絵画経験がなくても楽しめるアートと評価されています。
ゼンタングルは、白い正方形の用紙(タイル)に黒いペンや鉛筆で点、直線、曲線の組み合わせからなる「タングル(tangle)」と呼ばれるパターンを描いていきます。「点、直線、曲線を描くだけ」という点から、専門的な技術や絵画経験がなくても楽しめるアートと評価されています。
絵のスキルがなくても描けるのがゼンタングルの大きな特長ですが、それ以外にもさまざまな魅力があります。
●リフレッシュできる
描く際には、線や模様の描画に集中します。この「集中する作業」により心が落ち着き、瞑想的な状態に入れるのがメリットです。また、ストレスの軽減や集中力の向上にも効果があるとされ、日常的なリラクゼーション方法としても人気を集めています。●達成感を得やすい
ゼンタングルは、一辺9cm程度の小さなタイルに線や模様を描くスタイルが一般的です。小さな作品であれば初心者であっても時間をかけずに完成させやすいため、挫折しにくく達成感を得やすいといえます。●自由な発想を楽しめる
ゼンタングルには書き方や仕様などの指定・ルールがなく、好きな模様を組み合わせながら多様なスタイルやアイデアを表現できます。自由な発想で自分だけの美しいアートを創り出せるのが魅力です。●保管しやすくSNSでも共有できる
完成したアートを飾ったり、ファイリングしたりしやすいという特長もあります。小さなタイルは収納にも便利で、お気に入りの作品が増えてもそれほど多くの保管スペースを必要としないでしょう。スマートフォンでの撮影もしやすく、SNSなどでの共有も手軽に行えます。ゼンタングルは、基本的には用紙とペンがあれば始められます。
水彩画用紙は、水性インクを使う際ににじみを防ぎやすいのがメリットです。ケント紙はなめらかな質感で、スムーズにペンを動かせるという点で好まれています。レタリング用やカリグラフィー用の紙もペン先がひっかかりにくく裏移りを防げるため、ゼンタングルに向いているといえるでしょう。
●スクエアタイル
スクエアタイルとは、ゼンタングルの描画に使用される正方形の用紙のこと。一般的なスクエアタイルのサイズは8.9cm×8.9cmです。代替品としては、水彩画用紙、ケント紙、レタリング用紙、カリグラフィー用紙などが挙げられます。水彩画用紙は、水性インクを使う際ににじみを防ぎやすいのがメリットです。ケント紙はなめらかな質感で、スムーズにペンを動かせるという点で好まれています。レタリング用やカリグラフィー用の紙もペン先がひっかかりにくく裏移りを防げるため、ゼンタングルに向いているといえるでしょう。
●ミリペン
ミリペンは、ミリ単位の幅で線が描ける極細のサインペンです。ドローイングペンとよばれることもあり、ディテールを描くのに適していることからゼンタングルの描画でも広く使われています。ペン先の太さには0.1mm、0.3mm、0.5mmなどの種類があり、初心者の方には0.3mm前後の太さがおすすめです。●鉛筆
ゼンタングル作品の下絵として、鉛筆が用いられることがあります。間違いを修正しやすい鉛筆は、デザインの下絵を描くのに適した「必需品」ともいえるアイテムです。●擦筆
擦筆(さっぴつ)は、デッサンやクロッキー、パステル画などで用いられる画材です。微妙な濃淡を表現しやすく、ゼンタングルでは鉛筆の線を滑らかにぼかしたり、影をつけたりするのに使います。ここまで、ゼンタングルの概要や必要な道具を紹介してきました。続いては、具体的な手順についてご紹介します。
●1.気持ちを整える
ゼンタングルは、集中力や創造性を高められる瞑想的なアートです。まず、静かな場所でリラックスし、気持ちを落ち着けることから始めましょう。深呼吸をして、手に神経を集中させます。●2.点を描く
外枠を決めるために、用紙の四隅から0.5~1cm程度内側に小さな点を描きます。四隅に点を描くことで、ゼンタングルのデザインバランスを整えやすくなります。●3.点を結ぶ
四隅に描いた点を結んで四角形をつくります。点と点の間を直線で結ぶだけでなく、曲線や波線を使ってバリエーションを加えればアート性が高まるでしょう。●4.区分け線を描く
四角形ができたら、内側に区分け線を描きます。区分け線は、四角形を細かいエリアに分けるガイドの役割を担います。この区分け線を基準にして、それぞれのエリアに異なる模様を描いていきます。●5.パターンを描く
区分けられたエリアに、自由な発想でパターンを描いていきます。ペンで一度描いた線は消せません。線がはみ出したり曲がったりした場合は、新しい模様を描き足すように修正しましょう。●6.陰影をつける
描いた模様に立体感を与えるために、陰影を描きます。明るさと影を意識して、模様が浮き出るような質感を目指しましょう。●7.イニシャルや日付などを入れる
ゼンタングルに、自分のイニシャルや作成した日付を入れたら完成です。ゼンタングルには創造性を育むアートという側面があるため、「ミスを気にせずに進める」「書いた点や線にその後の展開をゆだねる」という意識が大切です。線が思うように描けないからといって落ち込んだり、ほかの作品と比較したりせず、自由な発想で仕上げていくのが描き方のコツです。
ゼンタングルは見た目の美しさだけでなく、瞑想によるリラックス効果や集中力の向上も期待できるアート手法です。タングルのパターンは多種多様であり、絵心のない方でも驚くほど完成度の高い作品を生み出せます。
マルマンではさまざまなサイズ・特長のノートや紙製品を提供しており、好みや用途に合ったものがきっと見つかるでしょう。自分だけのゼンタングル体験を楽しみたい方、作品の仕上がりにこだわりたい方は、ぜひマルマンの紙を試してみてください。