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家計簿のつけ方を「初心者向け」に解説!無理なく続くノートの作り方とは?
家計簿をつける目的は、大きくふたつあります。収支を把握すること、そしてその状況をふまえてお金の使い方を改善することです。
●収支を把握する
家計簿をつけると、収入と支出が明確になります。「思ったように貯金できない理由が浪費にあった」「物価高の影響で食費や電気代がかさんでいた」といったことがわかるでしょう。家計簿を正確につけていれば、家計の収支が黒字なのか赤字なのか、節約のポイントがどこにあるのか、といったことが一目瞭然です。●お金の使い方を改善する
よりよいお金の使い方を考えて、実行するところまでが家計簿の役割です。結婚資金、マイホーム購入など、具体的な指標(期限と金額)を決めておけば継続への意欲がアップするでしょう。あとは基準となる指標に向けて収支をチェックし、達成が難しそうであれば改善プランを考えます。パソコンのソフトやスマートフォンのアプリなども多くありますが、初めて家計簿をつける方には「手書き」がおすすめです。以下でその理由をご説明します。
●手軽に始められる
手書き(自作)なら、ノートと筆記用具があれば簡単に始められます。ノートへ科目や金額などを書き込んでいくだけなので、パソコンやスマホの操作が苦手な方でも続けやすいでしょう。デバイスの電池残量や通信環境などに影響を受けることもありません。●アレンジとカスタムが自在
手書きの家計簿は、アプリや会計ソフトに比べて自由度が高いのもメリットのひとつです。1ページに1日の収支をまとめて余白にレシートを貼る、日記と兼用するなど、好みの使い方やライフスタイルに合わせてアレンジが可能。自分が使いやすいようにカスタムすれば、無理なく継続できるでしょう。必要なアイテムは、ノート、筆記用具、電卓(スマホの電卓機能でも可)の3点です。ひと月を1ページにまとめることを想定し、ノートは「31行以上あるタイプ」を用意しましょう。マークや色分けのためにカラーペンを数色用意しておくと、見やすい家計簿に仕上げられます。
毎月の予算をどのように立てるか、つまり「なににどれくらいお金を使うか」を決めます。予算の立て方は人それぞれですが、迷ったら「50/30/20ルール」を参考にするとよいでしょう。これは、手取り収入額の50%を固定費や生活必需品に、30%を娯楽に、20%を貯蓄に回すという考え方です。あくまでも目安ですので、この割合をベースにアレンジしてみてください。
予算を決めたら、毎月の締め日と、電子マネーやクレジットカードの出費を記載する日を決めます。それぞれを決めるポイントは次の通りです。
「1日スタート」は必ず月内で収支が完結するため、給料振込が数日ずれても家計簿の開始日が変動せず、管理しやすいといえます。一方の「給料日スタート」は、受け取った給与を1カ月管理するというシンプルな方法です。夫婦で給料日が異なると管理が複雑になるため、ひとり暮らしの方に向いています。
予算を決めたら、毎月の締め日と、電子マネーやクレジットカードの出費を記載する日を決めます。それぞれを決めるポイントは次の通りです。
●家計簿の締め日
家計簿の締め日は、家計簿をスタートする時期で決まります。スタート日は、「毎月1日」か「給料日」にするのが一般的です。「1日スタート」は必ず月内で収支が完結するため、給料振込が数日ずれても家計簿の開始日が変動せず、管理しやすいといえます。一方の「給料日スタート」は、受け取った給与を1カ月管理するというシンプルな方法です。夫婦で給料日が異なると管理が複雑になるため、ひとり暮らしの方に向いています。
●電子マネーやクレジットカードの出費を記載する時期
電子マネーやクレジットカードで支払いをした場合、家計簿に記載するタイミングは「チャージした日」か「支払った日」のいずれかです。残高を管理したい方は「チャージ日」、お金の動きを知りたい方は「支払った日」が適しています。レシートには購入日、店舗名、アイテム名、金額などが記載されているため、紛失しないよう大切に保管しておきましょう。分類方法では「日単位」「週単位」「用途別」などが考えられ、管理方法としては「封筒」「ファスナーつきのポリ袋」「密封できる保存容器」などの選択肢があります。
保管しておいたレシートを確認しながら、家計簿に金額を入力していきます。毎日つけるのが理想的ですが、忙しい方や収支の動きが少ない一人暮らしの方は、1週間分まとめてつけるやり方でもOKです。家計簿はとにかく継続することが重要なので、自分にとって負担の少ないタイミングで記載しましょう。
収支を改善するために、締めのタイミングで1カ月分の結果を振り返り、お金の動きを分析します。想定していた予算をオーバーしてしまった場合は、赤字の原因と来月の改善策を考えましょう。たとえば、食費が高いなら外食を控えて自炊を増やす、水道光熱費が高いならエアコンの設定温度や使う時間帯を変更する、などの方法が挙げられます。
翌日からはまた次のひと月の家計がスタートするため、予算の変更があれば振り返りのタイミングで決定します。このように、予算決め、レシートの保存、家計簿記載、月末の振り返りというサイクルを毎月続けていくのです。
翌日からはまた次のひと月の家計がスタートするため、予算の変更があれば振り返りのタイミングで決定します。このように、予算決め、レシートの保存、家計簿記載、月末の振り返りというサイクルを毎月続けていくのです。
家計簿にはさまざまな記載方法がありますが、まずは自分に合った家計簿を選びましょう。主な家計簿のタイプと、それぞれのつけ方の特徴をご紹介します。
●金額のみ記載するタイプ
その日に生じた収支の金額だけを入力する簡単かつシンプルな方法です。それだけでも大まかなお金の流れはつかめますし、数字を書くだけなので手間がかかりません。忙しくてまとまった時間を取りにくい方でも、隙間時間で家計簿をつけられます。●金額と項目を記載するタイプ
項目ごとの出費が明確になるため、収支を詳しく分析したい方に向いています。項目を細かく分けるほど、「なににどれだけ使っているか」を把握しやすくなるでしょう。慣れないうちは、支出の金額が多い項目を優先して細かく分類していくのも手です。●レシートを貼るタイプ
保管しておいたレシートを家計簿に貼り、1週間ごとや1カ月ごとに支出の合計を出します。その都度文字や数字を書く必要がなく、手間がかかりません。「これは買わなくてもよかったかな」という出費があったら、マーカーなどで色をつけておくと振り返りしやすいでしょう。休みの日にまとめて家計簿をつけたい方に適しています。家計簿に記載する費目(出費の項目)は、固定費と流動費のふたつです。使用する費目は自由に設定できます。まずはどのような費目を設けるかを決め、費目のリストを作っておきましょう。よく使う、主な固定費と変動費を確認しておきましょう。
保険料:生命保険、火災保険など
水道光熱費:水道料金、電気料金、ガス料金など
通信費:インターネットの固定回線費、携帯電話料金など
自動車費:自動車ローン、自動車税、駐車場代など
教育費:学費、習いごとの月謝など
積立金:貯金など
日用品費:消耗品などの購入にかかる費用
交通費:電車、バス、タクシーなど
交際費:飲み会、趣味、プレゼントなど
美容費:美容院代、化粧品代など
医療費:診察代、薬代など
特別費:ご祝儀、大物家具購入など突発的な出費
そのほか:娯楽費、小遣い、雑費など上記にあてはまらないもの
●固定費
住居費:家賃、住宅ローンなど保険料:生命保険、火災保険など
水道光熱費:水道料金、電気料金、ガス料金など
通信費:インターネットの固定回線費、携帯電話料金など
自動車費:自動車ローン、自動車税、駐車場代など
教育費:学費、習いごとの月謝など
積立金:貯金など
●変動費
食費:食材費、外食費など日用品費:消耗品などの購入にかかる費用
交通費:電車、バス、タクシーなど
交際費:飲み会、趣味、プレゼントなど
美容費:美容院代、化粧品代など
医療費:診察代、薬代など
特別費:ご祝儀、大物家具購入など突発的な出費
そのほか:娯楽費、小遣い、雑費など上記にあてはまらないもの
ノートに日付を振って費目と金額を書き込みます。日付を書く手間を省きたいなら、あらかじめひと月分の枠が設けられている手帳のマンスリーカレンダーページなどを使うのもおすすめです。
記入方法にルールはありません。収入は青、支出は黒などと決めておくると一目で区別できます。また、支出の費目を細かく分けたいならマーカーなども活用しましょう。食費はピンク、日用品費は青、水道光熱費は黄、娯楽費は緑などのルールを決めてマーカー引くだけでも、支出の内訳を分析しやすくなります。
その週のカレンダー上部や左右などに空いている枠があれば、週の支出合計金額を記載しましょう。支出の詳細を記載したい場合は、別ページにまとめます。
記入方法にルールはありません。収入は青、支出は黒などと決めておくると一目で区別できます。また、支出の費目を細かく分けたいならマーカーなども活用しましょう。食費はピンク、日用品費は青、水道光熱費は黄、娯楽費は緑などのルールを決めてマーカー引くだけでも、支出の内訳を分析しやすくなります。
その週のカレンダー上部や左右などに空いている枠があれば、週の支出合計金額を記載しましょう。支出の詳細を記載したい場合は、別ページにまとめます。
ひと月分のレシートをまとめて保管してしまうと、あとで探すときに手間がかかってしまいます。紛失しないように家計簿とセットで保管し、最低でも週ごと、もしくは費目ごとにまとめておくのが効率化のポイントです。家計簿に記載した項目には家計簿と同じ色をつけておくと、家計簿が整理されて見やすくなります。
家計簿を無理なく続けるには、使いやすい文具を選ぶことも大切です。以下では、マルマン製品のなかから家計簿におすすめのアイテムを3つご紹介します。
初めての一人暮らしやパートナーとの同棲や結婚、出産などで生活のスタイルが変わると、家計の支出にも変化が生じます。よりよいお金の使い方を考えるために、まずは家計簿をつけて正確な収支を把握しましょう。今回ご紹介したマルマン製品を使って、家計簿を無理なく続けてみませんか?