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ルーズリーフの書きやすさや品質への飽くなきこだわりを、「ペーパーマイスター」に聞いてみた【インタビュー】
遠藤恒夫(えんどう・つねお)
1993年、新卒でマルマンに入社。10年にわたって営業職を務めたのち企画部へ異動し、商品設計と紙質管理に関わる。 パートナーや工場とやり取りして材料を決め、商品化する役割を担当。現在はマルマンの「ペーパーマイスター」(紙の品質管理担当者)として、新素材開発などを含めた各種プロジェクトに携わっている。
学生からビジネスパーソンまで、長年にわたり多くのユーザーに愛用されているマルマンの書きやすいルーズリーフ。勉強やデスクワークの「定番」ともいえるこの製品にもさまざまな試行錯誤の歴史があり、リニューアルを重ねるなかで多くの声やアイデアが活かされてきました。
今回は、紙の品質にこだわるマルマンで「ペーパーマイスター」を務める遠藤恒夫さんにインタビュー。ルーズリーフの歴史や独自の特長、製品に込められた想い、開発秘話などについてくわしく伺いました。
――マルマンは「書くこと」「描くこと」のクオリティにこだわり続けている会社です。はじめに、そんなマルマンのルーズリーフ製品における特長を教えてください。
マルマンのルーズリーフの特長は、なんといっても紙ですね。どんな筆記具でも書きやすいのが一番の魅力です。マルマンはオリジナル用紙を13種類も保有していて、「書きやすいルーズリーフ」には一般的なルーズリーフ製品と比べて少し厚い「MPS-N 80/㎡」という紙を採用しています。
ちなみに、紙の厚さは「1㎡あたりの重さ」で表記されるため、80/㎡は「1㎡あたり80g」であることを意味しています。
――「80g/㎡」というやや厚めの紙を採用しているのですね。どのような違いがあるのですか?
実は2005年の製品リニューアルまで、一部を除く主力製品ではJIS規格で標準とされていた厚さ(当時)である75g/㎡の紙を使用していました。ですが、「厚くすれば書き心地はよくなるはずだ!」と考え、80g/㎡の紙にリニューアルしたんです。
数字にすると「わずか5g」かもしれませんが、変化の割合にするとこれがけっこう大きいんです。この5gで紙のクッション性が変わり、書き心地もよくなりました。ルーズリーフにある程度の「紙厚」があるとパッケージから1枚取り出したときにハリのよさを感じられるので、比べてみれば違いがわかるかと思います。
マルマンのルーズリーフの特長は、なんといっても紙ですね。どんな筆記具でも書きやすいのが一番の魅力です。マルマンはオリジナル用紙を13種類も保有していて、「書きやすいルーズリーフ」には一般的なルーズリーフ製品と比べて少し厚い「MPS-N 80/㎡」という紙を採用しています。
ちなみに、紙の厚さは「1㎡あたりの重さ」で表記されるため、80/㎡は「1㎡あたり80g」であることを意味しています。
――「80g/㎡」というやや厚めの紙を採用しているのですね。どのような違いがあるのですか?
実は2005年の製品リニューアルまで、一部を除く主力製品ではJIS規格で標準とされていた厚さ(当時)である75g/㎡の紙を使用していました。ですが、「厚くすれば書き心地はよくなるはずだ!」と考え、80g/㎡の紙にリニューアルしたんです。
数字にすると「わずか5g」かもしれませんが、変化の割合にするとこれがけっこう大きいんです。この5gで紙のクッション性が変わり、書き心地もよくなりました。ルーズリーフにある程度の「紙厚」があるとパッケージから1枚取り出したときにハリのよさを感じられるので、比べてみれば違いがわかるかと思います。
――ルーズリーフの紙の開発で、とくにこだわった点はどこですか?
「どんな筆記用具を使っても書きやすいルーズリーフにしたい」という想いから、いろいろな筆記用具を使って書き心地をテストしました。当時のプロジェクトメンバー総出で文房具屋さんに行き、ボールペン、サインペン、蛍光マーカー、万年筆など、主だった筆記用具をひととおり買ってきて書き比べをしましたね。
そこで出し合った意見を製紙メーカーにフィードバックし、修正版を再検証するという流れで何度もテストを行いました。けっこう大変だった記憶がありますが、今となってはいい思い出です(笑)。ペン先の硬い万年筆などでは厳しい結果が出ることもありましたが、すべて合格になるまでテストを続けました。そういった背景もあり、基本的にはどの筆記具とも相性はいいと考えています。
「どんな筆記用具を使っても書きやすいルーズリーフにしたい」という想いから、いろいろな筆記用具を使って書き心地をテストしました。当時のプロジェクトメンバー総出で文房具屋さんに行き、ボールペン、サインペン、蛍光マーカー、万年筆など、主だった筆記用具をひととおり買ってきて書き比べをしましたね。
そこで出し合った意見を製紙メーカーにフィードバックし、修正版を再検証するという流れで何度もテストを行いました。けっこう大変だった記憶がありますが、今となってはいい思い出です(笑)。ペン先の硬い万年筆などでは厳しい結果が出ることもありましたが、すべて合格になるまでテストを続けました。そういった背景もあり、基本的にはどの筆記具とも相性はいいと考えています。
――テストではどういった項目をチェックしたのですか?
紙の書き心地はもちろん、インクの裏抜けやにじみや発色、消しゴムで消したときの毛羽立ちやヨレについてもチェックしました。紙の表面はザラザラしすぎていると書きにくく、かといって逆にすごくツルツルしすぎていても書きにくいので、調整は難しかったですね。消しゴムのチェックでは、消したあとの紙質や書き心地などをテストしました。
学生さんが勉強で使うときは、何度も書き直すことが多いかと思います。そのため、消したあとの書き心地が悪いと勉強の集中を妨げてしまうと考え、そうした点も徹底的に検証しました。もちろん、学生さんだけでなくマルマンのルーズリーフを使っているすべてのユーザーさんが好きなペンで思いのままに書けるよう、さまざまな利用シーンを想定してテストを行っています。
――開発にとても時間と労力がかけられているのですね。
シャープペンを使う方、ボールペンや万年筆を使う方、筆圧が強い方、マーカーを使うことが多い方。どんな方でもストレスが少なく、「買って失敗だったな……」と思わせない紙を提供したいですからね。妥協することなく、紙の開発に向き合ってきました。ルーズリーフは学生の方々が主に利用する商品なので、しいていえば「シャープペンでの書きやすさ」に最も力を入れましたね。
――他社のルーズリーフは角が四角い用紙が多いですが、マルマンのルーズリーフは角丸(かどまる)になっています。これにはどういった理由があるのでしょうか?
この形状もこだわりのポイントで、角丸を採用している理由はふたつあります。ひとつは、角が汚れたり折れたりすることを防げること。もうひとつは、バインダーのリング部分からルーズリーフを外しやすくなることです。
最後に角を丸く切る作業が発生するので、そのぶんどうしてもひと手間かかりますが、ユーザーさんの使い勝手を考えればこの加工は必要だと考えています。
紙の書き心地はもちろん、インクの裏抜けやにじみや発色、消しゴムで消したときの毛羽立ちやヨレについてもチェックしました。紙の表面はザラザラしすぎていると書きにくく、かといって逆にすごくツルツルしすぎていても書きにくいので、調整は難しかったですね。消しゴムのチェックでは、消したあとの紙質や書き心地などをテストしました。
学生さんが勉強で使うときは、何度も書き直すことが多いかと思います。そのため、消したあとの書き心地が悪いと勉強の集中を妨げてしまうと考え、そうした点も徹底的に検証しました。もちろん、学生さんだけでなくマルマンのルーズリーフを使っているすべてのユーザーさんが好きなペンで思いのままに書けるよう、さまざまな利用シーンを想定してテストを行っています。
――開発にとても時間と労力がかけられているのですね。
シャープペンを使う方、ボールペンや万年筆を使う方、筆圧が強い方、マーカーを使うことが多い方。どんな方でもストレスが少なく、「買って失敗だったな……」と思わせない紙を提供したいですからね。妥協することなく、紙の開発に向き合ってきました。ルーズリーフは学生の方々が主に利用する商品なので、しいていえば「シャープペンでの書きやすさ」に最も力を入れましたね。
――他社のルーズリーフは角が四角い用紙が多いですが、マルマンのルーズリーフは角丸(かどまる)になっています。これにはどういった理由があるのでしょうか?
この形状もこだわりのポイントで、角丸を採用している理由はふたつあります。ひとつは、角が汚れたり折れたりすることを防げること。もうひとつは、バインダーのリング部分からルーズリーフを外しやすくなることです。
最後に角を丸く切る作業が発生するので、そのぶんどうしてもひと手間かかりますが、ユーザーさんの使い勝手を考えればこの加工は必要だと考えています。
――これまでにいろいろなルーズリーフ用紙が開発されてきたと伺いましたが、どんな製品があったのでしょうか?
現在もラインアップは豊富なのですが、昔は96g/㎡という非常に厚い用紙、白ではなくクリーム色の用紙、縦罫線の用紙などもっと多くの種類がありました。特殊な用紙としては、バインダーに追加して参考書のように持ち歩ける辞書のルーズリーフなどがあります。この製品は、私と同世代の「団塊ジュニア」が受験生だった80年代後半から90年代前半にはとても売れたようです。電子辞書の普及に伴って生産数が減ってしまい、残念ですが生産終了になってしまいました。
現在も楽譜用のルーズリーフなど、特別な用途の罫線もいくつか残っていますが、当時たくさんあったもののなかから「今でも必要とされているもの」が厳選されて現在のラインアップになっているのだと思います。
現在もラインアップは豊富なのですが、昔は96g/㎡という非常に厚い用紙、白ではなくクリーム色の用紙、縦罫線の用紙などもっと多くの種類がありました。特殊な用紙としては、バインダーに追加して参考書のように持ち歩ける辞書のルーズリーフなどがあります。この製品は、私と同世代の「団塊ジュニア」が受験生だった80年代後半から90年代前半にはとても売れたようです。電子辞書の普及に伴って生産数が減ってしまい、残念ですが生産終了になってしまいました。
現在も楽譜用のルーズリーフなど、特別な用途の罫線もいくつか残っていますが、当時たくさんあったもののなかから「今でも必要とされているもの」が厳選されて現在のラインアップになっているのだと思います。
――すごくラインアップが豊富で、過去の製品を見ているだけでも楽しいですね。パッケージデザインも変わっているそうですが、その変化についても教えてください。
「書きやすいルーズリーフ」は、これまで3回リニューアルをしています。中でも、2005年に実施した2回目が最も大きなリニューアルでしたね。このとき、紙質だけでなくパッケージや製品名も一新し、大きな改良を加えました。
――リニューアルのときに印象に残ったことはありますか?
紙のリニューアルももちろん大変だったのですが、大学生にルーズリーフ製品に関するヒアリングをした際、厳しい意見をいただいた経験が特に印象に残っています。
彼らにいわれたのは、「パッケージの表から中身が見えないと、自分に必要な罫線かどうかわからないので買わない」ということ。それまでは「裏を見れば中身はわかるだろう」と考えていたのですが、いわれてみれば確かにそのとおりで、手に取りやすくないパッケージだったとそのとき気づかされました。
「書きやすいルーズリーフ」は、これまで3回リニューアルをしています。中でも、2005年に実施した2回目が最も大きなリニューアルでしたね。このとき、紙質だけでなくパッケージや製品名も一新し、大きな改良を加えました。
――リニューアルのときに印象に残ったことはありますか?
紙のリニューアルももちろん大変だったのですが、大学生にルーズリーフ製品に関するヒアリングをした際、厳しい意見をいただいた経験が特に印象に残っています。
彼らにいわれたのは、「パッケージの表から中身が見えないと、自分に必要な罫線かどうかわからないので買わない」ということ。それまでは「裏を見れば中身はわかるだろう」と考えていたのですが、いわれてみれば確かにそのとおりで、手に取りやすくないパッケージだったとそのとき気づかされました。
――そのとき、製品名も「書きやすいルーズリーフ」に変えられたのですね。
以前の製品パッケージには英語で「LOOSE LEAF」と表記されていたのですが、それではわかりにくいという意見も学生さんからいただきました。そこで、特長が一目で誰にでも伝わるように「書きやすいルーズリーフ」という製品名をつけ、パッケージに記載することにしたのです。デザインに関しては、デザイナーが「どんなものでも書きやすい」ことが伝わるよう、さまざまな筆記具のイラストを入れるというアイデアを出してくれました。
――今は、また違うパッケージデザインになっていますね
現在のパッケージデザインは、2016年にリニューアルしました。「ルーズリーフ=学生や勉強」というイメージが強かったためか、学生を卒業すると同時にルーズリーフを使わなくなる人が多かったんですよね。大人も含めて、もっと多くの人にルーズリーフを使ってほしいと思い、デザインリニューアルしました。
そのためには、大人も持ちたくなるデザインが必要と考え、透明感のあるステンドグラスをイメージしたシンプルなデザインにしています。ありがたいことに、リニューアル以降は大人のルーズリーフユーザーさんが増えています。現在はとくに、持ち運びしやすい片手サイズの「ルーズリーフミニ」が人気ですね。
以前の製品パッケージには英語で「LOOSE LEAF」と表記されていたのですが、それではわかりにくいという意見も学生さんからいただきました。そこで、特長が一目で誰にでも伝わるように「書きやすいルーズリーフ」という製品名をつけ、パッケージに記載することにしたのです。デザインに関しては、デザイナーが「どんなものでも書きやすい」ことが伝わるよう、さまざまな筆記具のイラストを入れるというアイデアを出してくれました。
――今は、また違うパッケージデザインになっていますね
現在のパッケージデザインは、2016年にリニューアルしました。「ルーズリーフ=学生や勉強」というイメージが強かったためか、学生を卒業すると同時にルーズリーフを使わなくなる人が多かったんですよね。大人も含めて、もっと多くの人にルーズリーフを使ってほしいと思い、デザインリニューアルしました。
そのためには、大人も持ちたくなるデザインが必要と考え、透明感のあるステンドグラスをイメージしたシンプルなデザインにしています。ありがたいことに、リニューアル以降は大人のルーズリーフユーザーさんが増えています。現在はとくに、持ち運びしやすい片手サイズの「ルーズリーフミニ」が人気ですね。
――デザインにも想いが込められているのですね。パッケージ自体にも工夫やこだわりが詰まっているのでしょうか?
いろいろ市場調査をするなかで、実は「パッケージにルーズリーフを入れて(保存袋として)使っているユーザーが多い」ということがわかりました。薄いパッケージだとすぐに破れてしまうので、保存袋にするなら強度や耐久性が必要です。そこで、破れにくく割けにくいポリプロピレンという素材をフィルムに採用しました。
また、寒冷地ではプラスチック素材が劣化して割れてしまうケースがあります。それを防ぐため、フィルム自体にも工夫が加えられました。詳しくはいえないのですが、冷凍庫 で1週間程度冷やして、袋に割れがないかを確認する試験も行ってきました。
――ルーズリーフをパッケージに保管したまま使うとなると、パッケージ自体の使い勝手も重視したいですよね。
フィルムの「ノリ」の部分も、そうした使い方に配慮した設計になっています。以前は一度はがしてしまうと接着しなかったのですが、現在は「貼ってはがして」を何回か繰り返せる仕様になりました。そのほかにも、フィルムにパッケージデザインを直接印刷するようになってからは、インクがなかの紙に接触しないような加工も施しています。
ちなみに、ルーズリーフの袋詰めは工場スタッフの方々が手作業でやってくれています。機械よりもベテランスタッフさんのほうが、早くてきれいに仕上がるんです! よく見ていただければ、マルマンのパッケージがジャストな寸法でピチッと梱包されていることがわかるかと思います。
――細かいところまで技術や工夫が組み込まれているのですね。
こうした工夫によって、すべての用紙を気持ちよく使っていただけたらうれしいですね 。
いろいろ市場調査をするなかで、実は「パッケージにルーズリーフを入れて(保存袋として)使っているユーザーが多い」ということがわかりました。薄いパッケージだとすぐに破れてしまうので、保存袋にするなら強度や耐久性が必要です。そこで、破れにくく割けにくいポリプロピレンという素材をフィルムに採用しました。
また、寒冷地ではプラスチック素材が劣化して割れてしまうケースがあります。それを防ぐため、フィルム自体にも工夫が加えられました。詳しくはいえないのですが、冷凍庫 で1週間程度冷やして、袋に割れがないかを確認する試験も行ってきました。
――ルーズリーフをパッケージに保管したまま使うとなると、パッケージ自体の使い勝手も重視したいですよね。
フィルムの「ノリ」の部分も、そうした使い方に配慮した設計になっています。以前は一度はがしてしまうと接着しなかったのですが、現在は「貼ってはがして」を何回か繰り返せる仕様になりました。そのほかにも、フィルムにパッケージデザインを直接印刷するようになってからは、インクがなかの紙に接触しないような加工も施しています。
ちなみに、ルーズリーフの袋詰めは工場スタッフの方々が手作業でやってくれています。機械よりもベテランスタッフさんのほうが、早くてきれいに仕上がるんです! よく見ていただければ、マルマンのパッケージがジャストな寸法でピチッと梱包されていることがわかるかと思います。
――細かいところまで技術や工夫が組み込まれているのですね。
こうした工夫によって、すべての用紙を気持ちよく使っていただけたらうれしいですね 。
――近年では環境への配慮を製品に反映させている企業が増えています。マルマンのルーズリーフ製品にも環境への配慮が散りばめられているのでしょうか?
罫線に「フレキソインキ」とよばれるCO2排出量が少ない水性インクを使っているほか、森林環境や地域社会に配慮して生産された製品であることを示す「FSC®認証紙」を使っています。FSC®認証は、適切に管理された森林と、責任をもって調達された林産物に対する国際的な認証制度です。
サステナブル製品のパッケージには、地球から植物の芽が生えたようなマークが描かれていると思います。これは「バイオマスマーク表示」といって、原料にバイオマスが使用された製品に付与される認証です。書きやすいルーズリーフの場合は、パッケージの印刷に使っているインキの一部にバイオマスインキを使用しています。こうした環境への配慮は、マルマンが企業として社会貢献していくうえで非常に大事なアクションだと思っています。
罫線に「フレキソインキ」とよばれるCO2排出量が少ない水性インクを使っているほか、森林環境や地域社会に配慮して生産された製品であることを示す「FSC®認証紙」を使っています。FSC®認証は、適切に管理された森林と、責任をもって調達された林産物に対する国際的な認証制度です。
サステナブル製品のパッケージには、地球から植物の芽が生えたようなマークが描かれていると思います。これは「バイオマスマーク表示」といって、原料にバイオマスが使用された製品に付与される認証です。書きやすいルーズリーフの場合は、パッケージの印刷に使っているインキの一部にバイオマスインキを使用しています。こうした環境への配慮は、マルマンが企業として社会貢献していくうえで非常に大事なアクションだと思っています。
――ビニールではなく紙パッケージのルーズリーフ製品もあるようですが、こちらはどういった経緯で開発されたのでしょうか?
海洋プラスチックごみの問題が注目されるなど、近年では環境保全への関心が高まっています。以前は「環境を大事にしたい」という想いに共感してくれるユーザーを意識するだけでよかったかもしれませんが、今はもうそういう時代ではなく、環境に配慮したパッケージをつくることは文具メーカーに求められるひとつの社会的使命だと感じています。そういった考えもあり、ルーズリーフのパッケージに使用されているプラスチックフィルムを見直したというのが経緯です。
ちなみに、紙パッケージのルーズリーフは私が現在のポジションになってはじめて取りかかったプロジェクトなんです。数年前にある食品メーカーさんから登場した紙パッケージのチョコレート製品に衝撃受け、これをルーズリーフの包装にも採用できないかと。そしていろんなパートナーさん に相談したところ、「すべて紙でパッケージングすることも不可能ではない」という結論に至りました。
――そうしてできたのが、『書きやすいルーズリーフ 紙パッケージ』なのですね。
はい。自治体にもよりますが、紙資源のリサイクルゴミとして出せるのが紙パッケージのメリットです。ちなみにこだわりポイントのひとつとして、パッケージを袋綴じする際のシールにもプラスチック製フィルムを使用していません!
――紙のパッケージとはいえ、かなり丈夫なのですね。
そうですね。簡単に破けてしまう、といった心配はないかと思います。
――最後に、ルーズリーフ製品の開発や改良に関わってきた立場として、遠藤さんから読者のみなさんに伝えたいメッセージはありますか?
学校の授業ではタブレット端末の使用が一般的になりましたが、デジタルデバイスでの学習が増えた反面、紙に書く機会は昔より少なくなってきていると思います。ただ、北欧では紙を使ったアナログ教育へ戻っているというニュースもあり、学習効果の観点から日本でも「紙に板書することの重要性」が再び注目されはじめるかもしれません。
ルーズリーフは、用紙を差し替えることで自分好みにバインダーをカスタマイズできます。便利なので学生の方だけでなく、資格取得の勉強やビジネスでのノートテイクなど、社会人の方にもぜひ使ってほしいですね。これからの時代にも有効な紙のツールだと思いますので、気になった方はぜひマルマンのルーズリーフの紙質のよさ、使い心地のよさを試してみてください。
海洋プラスチックごみの問題が注目されるなど、近年では環境保全への関心が高まっています。以前は「環境を大事にしたい」という想いに共感してくれるユーザーを意識するだけでよかったかもしれませんが、今はもうそういう時代ではなく、環境に配慮したパッケージをつくることは文具メーカーに求められるひとつの社会的使命だと感じています。そういった考えもあり、ルーズリーフのパッケージに使用されているプラスチックフィルムを見直したというのが経緯です。
ちなみに、紙パッケージのルーズリーフは私が現在のポジションになってはじめて取りかかったプロジェクトなんです。数年前にある食品メーカーさんから登場した紙パッケージのチョコレート製品に衝撃受け、これをルーズリーフの包装にも採用できないかと。そしていろんなパートナーさん に相談したところ、「すべて紙でパッケージングすることも不可能ではない」という結論に至りました。
――そうしてできたのが、『書きやすいルーズリーフ 紙パッケージ』なのですね。
はい。自治体にもよりますが、紙資源のリサイクルゴミとして出せるのが紙パッケージのメリットです。ちなみにこだわりポイントのひとつとして、パッケージを袋綴じする際のシールにもプラスチック製フィルムを使用していません!
――紙のパッケージとはいえ、かなり丈夫なのですね。
そうですね。簡単に破けてしまう、といった心配はないかと思います。
――最後に、ルーズリーフ製品の開発や改良に関わってきた立場として、遠藤さんから読者のみなさんに伝えたいメッセージはありますか?
学校の授業ではタブレット端末の使用が一般的になりましたが、デジタルデバイスでの学習が増えた反面、紙に書く機会は昔より少なくなってきていると思います。ただ、北欧では紙を使ったアナログ教育へ戻っているというニュースもあり、学習効果の観点から日本でも「紙に板書することの重要性」が再び注目されはじめるかもしれません。
ルーズリーフは、用紙を差し替えることで自分好みにバインダーをカスタマイズできます。便利なので学生の方だけでなく、資格取得の勉強やビジネスでのノートテイクなど、社会人の方にもぜひ使ってほしいですね。これからの時代にも有効な紙のツールだと思いますので、気になった方はぜひマルマンのルーズリーフの紙質のよさ、使い心地のよさを試してみてください。