- 読む文具
- 更新日: (公開日:)
ペーパークラフトの作り方や手順を事例で解説!夏休みの紙工作にも!
ペーパークラフトとは、紙素材を用いて作られた立体的な工作物のこと。バリエーションが豊富で、手軽なのに模型のような本格的なものも作れることから、小学生の夏休みの宿題(工作課題)などでも採り入れられることが多くあります。楽しみながら手と頭を使う練習ができるため、自分の子どもや担任するクラスの園児などにすすめたいと考えている保護者の方や保育園・幼稚園の先生もいるかもしれません。
この記事では、夏休みの工作にもおすすめのペーパークラフト作成に必要な道具や上手な作り方などを解説します。今回は紙造形作家の秋山美歩さんの作品事例を通して「本格的なペーパークラフトを簡単に作る手順」もご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください
「切る・折る・貼る」という工作をするため、耐久性のある適度に厚い紙がおすすめです。データをダウンロードして使用する場合は、紙に印刷適正があるかどうか、チェックしましょう。また、作品の完成度を追い求めたい方には、風合いのある色画用紙がおすすめです。
紙のパーツを切り抜く際には、はさみやカッターが必要です。基本的には家などにあるもので問題ありませんが、刃先が緩やかにカーブしている「曲線はさみ」を使うと、曲線のあるパーツも簡単に切り抜きやすくなります。曲線はさみは、手芸店や文具店などで購入可能です。
デザインナイフは、ペンのように持って使う細工用の小さなナイフです。カッターのように力を入れることなく繊細なカットができるため、複雑なカット、あるいは細かいパーツを切り抜く際に役立ちます。
カッターを使用する際に、机に敷くマットです。適度な厚みと弾力があるため、デスクやテーブルの表面に傷がつくのを防げます。文具店にもありますが、100円ショップでも購入できます。
定規はカッターで直線部分をきれいに切り抜きたいときに、コンパスは展開図(図案)に正円や曲線を描きたいときにあると便利な文房具です。定規はプラスチック製だとカッターの刃が当たって削れるおそれがあるため、金属製がおすすめ。コンパスがない場合は、紙コップやセロハンテープといった筒状のものを使っても曲線を描けます。
のりや接着剤は、切り抜いたパーツを貼り合わせる際に使用します。普通のパーツ同士を貼り合わせる場合はのりで十分ですが、しっかり貼り合わせたい場合は、のりよりも接着力が強い木工用ボンドがおすすめです。
細かいパーツは指できれいに貼り合わせるのが難しいため、ピンセットがあると便利です。先端がギザギザなタイプではなく平らなタイプを選ぶと、紙をつかみやすくなります。
一般的には、印を彫る際や謄写版の原紙に文字を書くときなどに用いられる道具です。もの作りの工程では、素材を強くなぞり、折る部分や金具を付ける部分に目印を付けるために鉄筆が使われます。ペーパークラフトで使う理由は、折り目に沿って鉄筆で紙を強くなぞると、折り曲げやすくなるからです。手芸店やデザイン用品店などで購入できますが、インクが出ないボールペンなどでも代用できます。
先端に球体がついているペン状の文房具です。この球体を使って紙の裏側をこすれば、紙に丸みが生まれて立体感を演出できます。ペン先の球体には複数のサイズがあり、付け替え可能なものもあります。
切る、曲げる、引っぱる、挟むといった作業に適した小さなペンチ。指先が届かないような部分を貼り合わせたいときに、ラジオペンチで挟んで圧着するときれいに仕上がります。ペーパークラフト用のラジオペンチを選ぶ際は、ピンセットと同様に挟む部分がギザギザになっていないものを選ぶのがポイントです。
ペーパークラフトはコピー用紙などでも作ろうと思えば作れますが、紙が薄いと強度が低下するため、立体的なクラフト作成には向きません。また、接着剤が乾いたときにヨレやシワなどが生じやすくなります。型紙におすすめなのは、クラフト紙のような厚みのある紙です。
型紙(図案)の作り方では、手書きの場合とデータをダウンロードして使う場合の2パターンがあります。手書きの場合はカーボン紙をクラフト紙の上に重ね、トレーシングペーパーを使ってインクのでなくなったボールペンなどで上からなぞって転写しましょう。
インターネット上で探したデータをダウンロードして使う場合は、まずコピー機を使って図案をクラフト紙に転写します。クラフト紙に転写する前にコピー用紙などに一度転写し、ズレなどがないかを確認しておくと安心です。
型紙(図案)の作り方では、手書きの場合とデータをダウンロードして使う場合の2パターンがあります。手書きの場合はカーボン紙をクラフト紙の上に重ね、トレーシングペーパーを使ってインクのでなくなったボールペンなどで上からなぞって転写しましょう。
インターネット上で探したデータをダウンロードして使う場合は、まずコピー機を使って図案をクラフト紙に転写します。クラフト紙に転写する前にコピー用紙などに一度転写し、ズレなどがないかを確認しておくと安心です。
ペーパークラフトをきれいに仕上げるには、パーツのカットを丁寧に行うのが重要なポイントです。カッターと定規を使い、線が曲がらないよう慎重にゆっくりと行いましょう。曲線を切る際は手元で切りやすい角度を維持したまま、紙のほうを動かすのがコツです。
折り目がある場合は、カッターを使いましょう。紙を裁断しないよう、筋を付ける程度にカッターの刃を入れるときれいに折りたためます。細かい部分は、ピンセット、鉄筆、ラジオペンチなどを駆使して繊細に仕上げてください。
折り目がある場合は、カッターを使いましょう。紙を裁断しないよう、筋を付ける程度にカッターの刃を入れるときれいに折りたためます。細かい部分は、ピンセット、鉄筆、ラジオペンチなどを駆使して繊細に仕上げてください。
パーツ同士をきちんと貼り合わせたいという思いから、ついつい接着剤を多めにつけてしまいがち。しかし、つけすぎると接着面から接着剤がはみ出し、仕上がりが汚くなってしまいます。紙は少量の接着剤でもしっかり接着できるので、適量を意識するのがコツです。
少量を軽くつけるなら、細口ノズルの接着剤がおすすめ。どうしても一度に出すぎてしまう場合は、一度不要な紙などに接着剤を出し、そこから爪楊枝などですくって薄く塗るという方法もあります。
少量を軽くつけるなら、細口ノズルの接着剤がおすすめ。どうしても一度に出すぎてしまう場合は、一度不要な紙などに接着剤を出し、そこから爪楊枝などですくって薄く塗るという方法もあります。
クラフト紙は厚みがあるため、何枚も重ねると色つきの紙でも断面が白く見えてしまうことがあります。また、紙を折り曲げたときに、塗った色が剥がれてしまうことも少なくありません。紙の白い断面が見えてしまう場合は、マーカーなどで塗ってリタッチすると仕上がりが美しくなるでしょう 。もちろん、なか(断面)までしっかり色が入っている紙を選ぶのも手です。
『ミ・タント 』は、フランスの製紙メーカー、キャンソン社から販売されている色画用紙シリーズです。カラーバリエーションの豊富さと丈夫さから「大人の色画用紙」と評され、世界ナンバー1のシェア を誇っています。
●全50色とカラーが豊富
フランスのカラーリスト(色調・色彩を提案する専門家)が厳選した色で構成されており、その数はなんと50色。ペーパークラフト作成時に、「使いたい色がなくて困る」ということはないでしょう 。ビビットな色調だけでなく、シックやパステルといった落ち着いた色調も展開されており、動物シリーズの素材としてもぴったりです。●厚手な紙は工作に最適
一般的な色画用紙の厚みは100~130 g/㎡ほどですが、 『ミ・タント』は160g/㎡とより厚手です 。厚手の紙ほど耐久性が高いため、折る、切る、貼るといった工作を行うペーパークラフトに適しています。また紙にはコットンが豊富に配合されているため水に強く、水性ペンや水彩絵具で色塗りしたい方にもおすすめです 。●作品のクオリティを高めやすい
『ミ・タント』は切ったり折ったりしても断面までしっかり色が入っているため、外側にだけ印刷してカラーを載せた色画用紙とは異なり、マーカーなどでリタッチしなくても美しい仕上がりを実現できます。印刷適性も高いことから、プリントしたデザインの色彩・光沢などがきれいに反映される点も特長です。●愛着のある作品を長く保存できる
『ミ・タント』は中性紙なので、保存性が高い点も魅力です。紙には酸性紙と中性紙があり、中性紙の保存性は酸性紙の3倍から4倍ほど高いといわれています。紙は酸化すると劣化していくため、中性の用紙は劣化しにくいというわけです。保存という観点でも、『ミ・タント』はペーパークラフトに適しているといえるでしょう。ぺーパークラフトの魅力は、子どもから大人まで誰でも簡単に取り組めること、そしてちょっとした工夫をするだけで本格的な作品に仕上げられることです。夏休みの工作や趣味などできれいに作ったペーパークラフトをできるだけ長く残したいなら、加工がしやすく保存性の高い『ミ・タント』を検討してみてください。今回ご紹介した作り方を踏まえて、ワンランク上のペーパークラフトに挑戦してみてはいかがでしょうか?
秋山 美歩
紙造形作家。1982年 山梨県生まれ。兵庫県在住。大阪教育大学大学院芸術文化専攻修了。大学在学中より紙の動物たちの作品を制作。
美術館での個展・ブランドとのコラボレーションやディスプレイへの作品提供・ワークショップなど多方面で活躍中。
Instagram:https://www.instagram.com/mihoome_paper_studio/
HP:http://akiyamamiho.com/
紙造形作家。1982年 山梨県生まれ。兵庫県在住。大阪教育大学大学院芸術文化専攻修了。大学在学中より紙の動物たちの作品を制作。
美術館での個展・ブランドとのコラボレーションやディスプレイへの作品提供・ワークショップなど多方面で活躍中。
Instagram:https://www.instagram.com/mihoome_paper_studio/
HP:http://akiyamamiho.com/