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「ジャーナリング」(書く瞑想)で頭を整理!具体的なやり方やおすすめのノートは?
「ジャーナリング(journaling)」は、日誌や記録をつけることを指す英語です。「書く瞑想」といわれることもあり、近年では自身の思考や感情をノートや手帳に書き出すマインドフルネス方法全般をジャーナリングと呼ぶケースも多くあります。
ジャーナリングでは、頭に思い浮かんだことを自由に書きます。頭のなかに漠然と思い浮かぶことや、心のモヤモヤなどを整然とした文章にする必要はありません。素直に思い浮かんだ単語やイメージを加工せず、ネガティブでもそのままノートや手帳に表現するのがコツです。
情報や思考、気持ちを整理したい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
「自分を知る」ためにノートを活用!自己肯定感アップや自己分析に役立つ方法
リラックスの促進やストレスの軽減といった効果があるとして、現在ではメンタルケアを目的とした認知行動療法などでも用いられています。
日記の目的は、その日の行動や思考を記録すること。一方、ジャーナリングの目的は思考や心の動きを書き記しながら整理し、新たな着想を得ることにあります。そのためジャーナリングは日記と異なり、起こった出来事や他人の言動などには触れません。自分自身の思考や気持ちにのみフォーカスする点が大きな違いです。
ジャーナリングでは、頭に思い浮かんだことを自由に書きます。頭のなかに漠然と思い浮かぶことや、心のモヤモヤなどを整然とした文章にする必要はありません。素直に思い浮かんだ単語やイメージを加工せず、ネガティブでもそのままノートや手帳に表現するのがコツです。
情報や思考、気持ちを整理したい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
「自分を知る」ためにノートを活用!自己肯定感アップや自己分析に役立つ方法
● ジャーナリングの発祥は?
ジャーナリングは、1980年代にテキサス大学の社会心理学者ジェームス・W.ペネベーカー博士が提唱した「エクスプレッシブ・ライティング」がもとになっています。エクスプレッシブ・ライティングとは、ネガティブな内容を含め自分の考えや思いを自由に書き出すことで客観視し、考えや感情を整理する手法のことです。リラックスの促進やストレスの軽減といった効果があるとして、現在ではメンタルケアを目的とした認知行動療法などでも用いられています。
● ジャーナリングと日記はどう違う?
日記は日々の出来事や感情、思考を記録した文書です。書き手がその日起こったことや思ったことをしたためる過程で、情報の整理や確認、理解が進みます。過去の記録をさかのぼって当時の考え方や状況を振り返れば、成長の確認や反省にも活用できます。日記の目的は、その日の行動や思考を記録すること。一方、ジャーナリングの目的は思考や心の動きを書き記しながら整理し、新たな着想を得ることにあります。そのためジャーナリングは日記と異なり、起こった出来事や他人の言動などには触れません。自分自身の思考や気持ちにのみフォーカスする点が大きな違いです。
● 「頭がゴチャゴチャ」「心がモヤモヤ」な人におすすめ
「毎日忙しくて考える暇がない」「理由もなく不安になってしまう」「いくつも心配事があって焦燥感にかられる」など、ネガティブな感情に飲み込まれそうなときにはジャーナリングを実践してみましょう。書く作業を通して新たな気づきが得られることも多いため、「毎日充実しているけれど、将来のビジョンが描けない」という方にもおすすめです。ジャーナリングには、ビジネスパーソンに欠かせない「EQ」(心の知能指数)や集中力を高める効果があるといわれています。具体的に、ジャーナリングの効果を見ていきましょう。
● ネガティブな感情を抑制
不安や心配、恐怖、否定などのネガティブな感情は、原因がよくわからない場合に大きくなりやすい傾向があります。ジャーナリングで行うネガティブな感情の言語化は、その感情の原因となっている事柄や物事を可視化するのに効果的です。原因がわかれば、必要以上に大きくなってしまったネガティブな感情を低減あるいはリセットしやすいでしょう。● 新しいアイデアや考え方を発見
ジャーナリングは新しい発想を得るためにも有効です。ノートや手帳に書き出すことで、それまで頭のなかでばらばらに浮かんでは消えていたアイデアが相互に関連づけられ、線でつながることがあります。これまであまり気にしていなかったキーワードが出てくれば、そこから新たな視点で感情を深堀りできるかもしれません。● 客観視による気づきの発見
自分の悩みや失敗を文字にして振り返ることは、正確な状況の把握に役立ちます。たとえば相手に誤解されてしまった場合、「自分がなにを伝えたかったのか」「実際にどんな言葉で表現したか」を書いてみると、どうすればよいのかが見えてくる可能性があります。それによって話し方の癖や考え方の癖がわかってくるため、同様の失敗を避けやすくなるでしょう。● 思考パフォーマンスが向上
思考パフォーマンスが低下しているときは、思考が堂々巡りする、あるいは必要以上に悲観的になることも少なくありません。ジャーナリングでノートや手帳に書き出せば、頭のなかで混乱している思考を視覚化することが可能です。問題の核心が明確になれば冷静な判断ができるようになり、解決策を導きやすくなります。● ストレスが軽減
ストレス対策の基本は、ストレスの原因と「自分がストレスをどう感じ反応しているのか」を把握することです。ジャーナリングを通して自身の置かれている状況と「嫌なこと」「つらいこと」を挙げ、なぜそう感じるのかを自己対話的に書き出してみましょう。人にはいいにくい心のモヤモヤを吐き出せるため、気分がスッキリします。ジャーナリングは、わずか3つのステップで実践できる簡単な手法です。重要なのは「集中できるか」と「継続できるか」の2点。各ステップとポイントをあわせてご紹介します。
● Step1.落ち着ける環境や時間帯を選ぶ
ジャーナリングの効果を得るには、習慣化することが大切です。誰にも邪魔されない、リラックスして取り組める時間と場所を選びましょう。自分のお気に入りのBGMをかけたり、アロマを焚いたりして特別な環境をつくると、リラックスして集中しやすくなります。頭が比較的スッキリしている起床後や、ひとりの時間を取りやすい就寝前などがおすすめです。● Step2.時間内はとにかく書き続ける
人が高い集中力を維持できる時間は15分程度といわれています。そのため、1回あたりのジャーナリング時間は5分から10分程度に設定し、時間内は書くことだけに集中しましょう。無理のない時間を設定することで継続しやすくなります。自分の集中力にあわせて、あとから時間を伸ばしてもかまいません。● Step3.書き出した内容を振り返る
ジャーナリングを終えたら、書き出した内容を振り返ります。振り返る時間は、書いている時間(ジャーナリング)とは別にとりましょう。書き終えた直後はもちろん、時間をおいて後から振り返ってみるのも効果的です。週に1回ジャーナリングを振り返って整理した内容を書くと、思考パフォーマンスのさらなる向上が期待できます。ジャーナリングを習慣化して効果的に活用するために、気をつけたいのは次の5つです。
● 時間を気にせず集中する
ジャーナリング中に時間を気にしてしまうと集中できません。タイマーを設定したり、5分から10分程度のBGMをかけて「この曲が終わるまで」と決めたりすれば、時計を気にせずに済みます。あとから見返すことを踏まえて、ジャーナリングには内容だけでなく記載した日時も書いておきましょう。● ひとつのノートに書いていく
ジャーナリングや振り返りは、同じノートに書くのが基本。そのほうが過去の内容を振り返りやすく、自分の成長を確認できるからです。また、同じ思考パターンに陥っていないか、同じミスを繰り返していないかもチェックしやすくなり、自分を戒める手助けにもなります。● ありのままの感情を書く
ジャーナリングの本質的な意義は、自分自身と向き合うための時間を確保することです。ジャーナリングでは、極力、他人の意見や周囲にどう思われるかなどを気にしないように心がけましょう。事実と異なることを書いたり脚色したりすると、正しい振り返りが行えません。● テーマを決める
「なにを書いたらよいのかわからない」という場合は、テーマを決めると書きやすくなります。たとえば、「自分が今一番熱中できること」「最近経験したうれしいできごと」のように、楽しいテーマを選ぶのがおすすめです。また、「恋愛(相手)になにを求めたいか」「仕事で身につけたい能力」など、将来設計に関するテーマを選ぶと、振り返った際に自分の変化を実感できます。● 誤字や脱字を気にしない
ジャーナリングは人に見せるために書くものではありません。ノートにきれいに書こうと考えすぎず、素直な気持ちや感情を表現するのが大切です。書式や見栄え、誤字・脱字などは気にせず、思うように書いてみてください。ジャーナリングは、ノートとペンだけで頭のなかをクリアにできる、手軽で効果的な振り返りの手法です。1回につき数分程度で続けやすいうえ、ストレスの軽減、思考の整理、アイデアの創出などに役立ちます。毎日をもっと自分らしく過ごしたい方や、将来のスキルアップ・キャリアアップなどをしっかり見据えたい方は、マルマンのノートでジャーナリング(書く瞑想)をはじめてみませんか?